天神学園高等部の奇怪な面々34
転倒するフェイレイ。

その姿に、観客席からどよめきが上がった。

「フェイッッッッ!」

一際甲高い悲鳴を上げたのは勇者嫁。

しかし。

「あー…」

倒れたまま、すぐにフェイレイは片手を上げる。

「げほっ…だ…大丈夫…」

咳込み、声は掠れている。

が、見た目ほどの重傷ではないらしい。

「貴様…」

翡翠が呟く。

「群青を受ける瞬間…左の剣で斬撃を僅かに反らしたな…?」

「…俺、左利きなんです…あまりの破壊力に普段は右を使ってますけど…」

だが、それでも気絶しない程度にダメージを抑えるのが精一杯。

最早戦闘を続行する事まではできなかった。


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