天神学園高等部の奇怪な面々34
決勝に残った選手二人の間に立つ完璧超人。

かたや同僚、かたや弟子。

共によく知る者。

だが、そんな理由でどちらかに肩入れするつもりはない。

あくまで審判として、公平なジャッジをするつもりだ。

だが。

「!?」

試合開始の合図もしないうちから、いきなり龍太郎が翡翠の頬を音高く殴った時は、流石に翡翠を庇って怒声を上げた。

「丹下貴様!何のつもりだっ?まだ開始の合図は出してなかろう!」

抜刀もしていない翡翠を殴るとは何事か。

ルールを守れない者はこの場で失格にする。

そんな剣幕でまくし立てる完璧超人だが…。

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