天神学園高等部の奇怪な面々34
リング上、龍太郎の出血が広がっていく。

明らかに大ダメージを受けている。

それでも。

「…う…ぐぅ…」

ポタポタと血を滴らせ、龍太郎は立ち上がる。

「……」

無言のまま、それを見つめる翡翠。

龍太郎が無類のタフネスを誇るのは知っている。

しかし、ここまでとは。

立禅の修行とやらは、人間の潜在能力を覚醒させるとは聞いていたが、タフさまでもが以前より増しているのか。

ならば。

「死なぬ程度に体力を削り取るまで」

翡翠は再び二刀を構える。

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