天神学園高等部の奇怪な面々34
リングを踏み抜くほどの強い踏み込みから、追走の鶯!

咄嗟に防御した龍太郎を、番の鶯が掠めるように刻む!

そしてその防御を黄昏で抉じ開け、常磐哀歌!

川蝉の切っ先が、今度は龍太郎の肩口へ!

「いぎっ!」

激痛に声を上げる龍太郎。

空手着が血に染まる。

「り、龍太郎…!」

スペシャルハレンチが瞳に涙を浮かべる。

「と、止めましょうよ!アレはマズイですよ!龍太郎先輩死んでしまいます!」

「そうですよ!ここまでやる必要ないですよ!」

「もういいんじゃないっ?龍太郎先輩の負けでいいじゃん!」

けしからん娘とキャンペーン、ハイテンションメガマックスが、悲鳴のように訴える。

「……!」

試合を止めようと、ロシア娘が席を立つ。

しかし。

『駄目っ!』

無口少女が、彼女の腕を掴んだ。

『駄目です…龍太郎君が諦めてないのなら…止めちゃ駄目です…』

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