天神学園高等部の奇怪な面々34
面白い。

笑みを浮かべる翡翠。

気が変わった。

この状況下で虚勢が張れるならば、手心を加える必要もないか。

返した刃を更に返し、二刀を構える。

剣技・二刀流外伝奥義、紅葬送の構え。

ここに来て再び奥義。

会場からどよめきが上がる。

「翡翠先生、スペシャルバカを殺す気か!」

そんな声が聞こえた。

否。

奴は死なない。

この程度で死ぬ男ではない。

それどころか、何かしでかしてくれる。

そんな期待すらしてしまうほどに、翡翠はいつの間にか龍太郎を評価していた。

「行くぞ、丹下…!」

真紅の死期を切っ先に乗せて。

翡翠は突進する!

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