天神学園高等部の奇怪な面々34
数合の打ち合いの末。

「ふぅっ」

両者は一旦距離をとる。

「硬気功も良し悪しだな…長時間は硬質化状態が続かねぇ…」

軽く息を吐く龍太郎。

「……」

望月片手に、寒緋は龍太郎を睨みつける。

「修行で得た強さだけじゃないな…その力…揺り起こされつつあるのか」

「…もうやめねぇか?その意味深な言い方…」

呆れた顔をする龍太郎。

「何か歯切れ悪ィし気持ち悪ィだろ?はっきり言えよ、『臥龍』の意味も含めてよぉ」

「…………」

チラリと客席、用務員や教頭の顔を見る寒緋。

「いいだろう」

寒緋は望月を振り上げて間合いを詰め。

「うおっ?」

その身が十重二十重と増えた。

分身術『写し身』だ。

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