天神学園高等部の奇怪な面々34

天神学園という特異な状況に置かれてしまった事、彼が戦いを求める性格であった事、それらが全て封印に影響を与えてしまった。

更に言えば。

「パラレル女子の事を思い出してごらん｣

寒緋の言葉で龍太郎はハッとする。

並行世界の、天神学園のもう一つの結末。

悪しき龍太郎によって荒廃してしまった学園。

「あれは千の武器を操る魔物や悪魔君が言う所の『竜』として覚醒したアンタが引き起こした結末…数百年前に封印した時はまだ幼子だったが…時を経て封印の中で『竜』として成長しているのか『龍』として成長しているのか…誰にも分からない｣

「……」

黙って聞いている龍太郎。

「悪い事は言わない。棄権しな。そして人間以外の者と拳を交えるなんてもうやめな。強くなりたきゃ人間同士の中で力比べすりゃい「やだね」