天神学園高等部の奇怪な面々34
が。

「!!」

本能的に下がる十牙。

ダウンしても即座に立ち上がる翡翠。

その握り締められた川蝉が、閃く…!

「剣技…群青(ぐんじょう)…!」

踏み込んだ翡翠の一撃が、十牙の胸を斬る!

「ぐぁっ!」

飛び散る鮮血。

傷が深手に達しなかったのは、人狼としての類稀な反射神経によって身を引いたが故か。

「ちっ…浅いか…」

刃を返し、呟く翡翠。

そこに、手心を加えようなどという気配は微塵もなかった。

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