天神学園高等部の奇怪な面々34
ゾクリ。

背筋に冷たいものを感じる十牙。

夕城 翡翠。

この男は、教師ではない。

少なくとも今この時においては、教鞭を振るう聖職者ではない。

そして。

「失敬だよな、先生…あんた俺を見てないだろ」

「無論」

翡翠はさも当然の如く呟く。

「人を待たせている。約束を果たす為に、こんな所で足踏みはしていられん」

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