天神学園高等部の奇怪な面々34
「幸いにも人外穏健派教師陣という派閥も生まれ、教師としての仕事にばかり集中する必要もなくなった…教鞭は奴らが執ればよい…俺は貴様らのような活きのいい連中の前に立ちはだかるのみ」

スゥッと。

川蝉の切っ先が上がる。

「じゃあその壁ぶち壊してやるぜっ!」

十牙が動いた!

対抗戦の時に見せた、人間の動体視力では捉え切れない神速の動き。

床を蹴る音、風切り音だけが、翡翠の周囲で不気味に響く。

観客も、翡翠自身も。

十牙の動きについていけていない。

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