初恋〜私と本当の恋始めよう〜




「ヤバいヤバいっ。メッチャイケメン発見!」
今日は文化祭。みんなイケメン探しで大忙し(笑)私は呑気に店番。
「まぢでえみたいみたいっ。」
美咲が食いつくように聞いていた。
「ちょっと小さめなんだけどチャラ男だよ〜。」

ちょっと小さめ…
チャラ男…


藤城君!?

…んなワケないよね。

「ほらっ、あの子!」
あ…。
「藤城君ぢゃん!」
私の変わりに美咲が言った。
「歌穂、歌穂!藤城君だよっ!」
美咲の声が大きかったので、藤城君がこっちをみた。


一瞬、嫌そうな顔をしたのは気のせい…?


「歌穂、藤城君のとこ行こうよっ。」
「え、でも…。」
気のせいなんかぢゃない。藤城君さっき確かに嫌な顔したもん。それにこの前のデート、私がもったいないんぢゃなくて藤城君が私なんかとやりたくなかったんだよ…。絶対そうだ。
「美咲いきなよ。私行かないから。」
「えぇーっ。……ぢゃあ行くね。」
美咲は多分、私が藤城君と会うの気まずいと思ったのだろう。表情を少し変え、美咲は藤城君の方へと言った。背が低くて小柄な美咲と藤城君はスゴくお似合いに見えた。それが何故か無性に悔しかった。

「藤城君、女の子と来てたよ〜。メッチャ美人」
ズキン…。なぜだか胸が痛くなった。



< 4 / 6 >

この作品をシェア

pagetop