初恋〜私と本当の恋始めよう〜



それから1ヶ月が経った。

「あーもう真っ暗。すっかり遅くなっちゃったねー」
「そうだね。ぢゃあまた明日ね〜。」
「うんっ。バイバイ♪」
今日は美咲と遊んだ。電車で最寄り駅についた頃にはもう真っ暗だった。美咲とはバイバイをして、家に向かった。


バタッ
「ごめんなさいっ。」
人にぶつかってしまい、振り向くと…
「か、歌穂ちゃんっ!」
「藤城君っ!」
藤城君とばったり会ってしまった。
「今日も女の子と遊んでたの?」
聞くつもりなんて無かったけど、なぜか口から出てきた。
「…ううん。最近女とは遊んでない。」
「そうなんだ…。」
それからしばらく沈黙が続いた。
「好きな人が出来たんだ。」
「…っえ?」
沈黙をきったのは藤城君の方だった。
「だから、女とは遊ぶ気にならなくて。」
「…そっか。」
藤城君、好きな人いるんだ…。なぜか私はショックだった。
「だけど…俺って本気で恋していいのかな…。」
「えっ?」
「俺、女の子とかるーく遊び半分で付き合うような恋しかしたことねえから。」
「で、でもっ!本当の恋しちゃいけない人なんてこの世界に1人もいないと思うっ!」
なぜか私はアツくなっていた。こんな事言うつもり無かったのに…。
「ぢゃあ、その子に思いぶつけていいのかな…?」
「いいに決まってんぢゃん!」
本当は聞きたかった。誰が好きなのって…。でもそれぢゃあ、私が藤城君に興味あるみたいぢゃん…。好きみたいぢゃん…。


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