不良だらけの危険なバイトッ☆
「俺はね、きっと自分勝手だったんだよ」
藤堂君が遠くを見つめる。
「自分の練習に必死でレギュラーを取れない仲間のことを考えれてなかった」
「そんなの…」
藤堂君が悪くなんかない。
そう言いたくなるのを必死にこらえた。
「彼らがどんな気持ちで練習してきたかも理解できないで…」
そう言って藤堂君が嗚咽を漏らす。
「藤堂君っ」
「ちょっと思い出しちゃっただけ。大丈夫だから聞いてほしいな」
藤堂君はまた笑った。
「うん…」
「2年前にね…」
藤堂君が話し始めた。