不良だらけの危険なバイトッ☆
「うん、今日から練習に参加してくる」
青のジャージ姿の藤堂君の手にはサッカーボール。
あの後藤堂君は高校のサッカー部に正式に入部届を出した。
「よかったあ~っ」
あたしは嬉しくて泣いてしまった。
「莉子ちゃんったらほんと泣き虫だよね」
「だって~」
嬉しくて嬉しくて仕方ないんだもん。
そんなあたしを藤堂君はニコニコと眺めていた。
その嬉しそうな顔を見ると余計にニヤけてしまう。
「…これはみんなのおかげだよ」
藤堂君はサッカーボールに目を落とした。
「みんながいてくれたから俺はまた人を信じれるようになった」
どんな時でも藤堂君のことを思ってくれる仲間。
彼らの絆は想像以上にずっと強いもの。