不良だらけの危険なバイトッ☆
ドキッとして思わず手を引っ込めてしまった。
隼人はびっくりしたようにこちらを見ている。
「…ごめん」
恥ずかしくて目を反らしながらあたしは謝った。
「…いいよ」
ドキドキする自分の心を抑えるのに精一杯で。
俯いていたあたしはその時の隼人の表情を見ることはなかった。
だから気づけなかったんだ…
隼人がどんな顔であたしのことを見ていたかなんて────・・・
「よし、さあ開店だぞ」
マスターの一言を合図にお店が開店する。
辺りはまだ少し明るくて、行き交う人々もまばらだった。
「わぁっ!おいしそう~」
お店に並ぶケーキを見てあたしはおおはしゃぎ。
うちのカフェで出したお店はコーヒーはもちろん、食べ歩きできるスイーツなどが並ぶ。