不良だらけの危険なバイトッ☆
「もうそんな時間か…」
隼人が腕時計を見ながら呟いた。
毎年お祭りの最後には地元では有名な花火大会があるらしい。
それが一番みんな楽しみにしているんだと前に藤堂君が教えてくれた。
「俺いい場所知ってるから見に行こうぜ」
「う、うん」
答えると同時に隼人があたしの手をつかむ。
「っ///」
条件反射でドキドキする。
手が触れただけなのに世界は180度ちがうんだ。
普通にしてようと思うのにできなくて。
何も話すことができなかった。
お祭りの人ごみは騒がしいけどそんな音は聞こえない。
黒髪からのぞく横顔がきれいで…
そのドキドキに身を任せたまま、手を引かれた方に歩いた。