不良だらけの危険なバイトッ☆

ほんとは見ているのが辛かった。


一人で苦しみ続けるユキ君を見てるのが苦しくて仕方なかった。


でもずっとずっと傍にいた。


それでユキ君のためになるなら。


むしろ、それしかできることはなかったの。


手を握ってずっと彼を見ていたはずなのに…


穏やかな寝顔を見た記憶を最後に、あたしも眠ってしまっていた。


心地よい夢の深くで声が聞こえたんだ。




"莉子"




彼が呼んだのは確かにあたしの名前で。


それは…、すごくすごく優しい声だったの。


その声にまた、涙が流れた。





「ん……」


目を開けると、窓の外からは光が差し込んでいる。


いつの間にこんなに時間が経ってしまったんだ。


ぼんやりとあたりを見つめる。


目の前には少し乱れた真っ白なベットがあった。


あ…れ…。

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