不良だらけの危険なバイトッ☆

ユキ君が今まで昼も、夜も…必死に働いてきた理由。


それはきっとこのお金を払うため。


「なんで…。こんなに病院にお金かかって、それくらいユキ君は具合悪いんでしょ」


ユキ君があたしの目元を覆った手が涙で濡れていく。


「莉子…」


「それなのに…どうしてまだ一人で頑張ろうとするの…」


「…おい」


「少しくらいあたし達のこと、頼ってくれてもいいじゃん。何もできないでユキ君が苦しんでるの見るの…辛いよ」


「莉子!!!」


ユキ君が震えた声で叫ぶ。


そしてあたしの体を自分の胸元に強く引き寄せた。


「…そんなんじゃないから」


ユキ君はかすれたような声でそう言った。


「俺が重病だとか、そんなことはないから。だから心配しなくていい」


「でも…今だって…」

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