不良だらけの危険なバイトッ☆
"ありがとな"
去り際にユキ君はあたしの頭に軽く手を置いていった。
そのときの声が優しくて…
また一人でいってしまうんだね…
遠ざかっていく背中は涙でかすんでしまった。
ユキ君
ユキ君…
ユキ君っ……
何度も何度も心の中で名前を呼ぶのに…
現実ではただ泣き崩れるだけのあたしがいたんだ。
「ひく…うぅ…」
"苦しいよ"
なんてあたしに言う資格はないですか。
でも…真っ暗で苦しくて一人ぼっちで…
ユキ君は今…
「莉子」