不良だらけの危険なバイトッ☆
* それでも君と

突然…。


泣いてしゃがみこんだあたしを抱きしめた大きな腕。


いつもの香水の匂い。


"彼"は何も言わずに泣きじゃくるあたしの頭を撫でた。


その手つきが優しくて…。


顔は見てないけどわかるよ


「隼人…っ」


あたしは彼のTシャツにしがみついて泣いた。


隼人はあたしが泣きやむまでずっと頭を撫でてくれていた。


隼人は何も言わないけれどすごく心強くて


"大丈夫。俺が傍にいる"


そう言ってくれているような安心感があった。


ごめんね、隼人。


いつも甘えて助けてもらって。


Tシャツ越しに伝わる体温に身を委ねた。



ありがとう…










「なあ…」

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