不良だらけの危険なバイトッ☆
部屋に戻るとユキ君がベットで眠っていた。
ユキ君、今日も朝まで帰ってこなかったし…疲れてるんだろうな。
ゆっくり寝かせて上げないと…。
それでも寝ている時でさえ苦しそうな表情のユキ君を心配しながら、あたしも鏡に向かった。
それから30分。
チーク、アイライン、マスカラ…
いつもより少し濃いめのメイクが完成した。
うん、いい感じ。
あとはカバンを持って、空港に向かうだけ。
ユキ君は相変わらず不規則な呼吸を繰り返したまま、眠っていた。
傍にいてあげたいけど…
今日だけはごめんね。
心の中で謝って立ち上がる。
RRRR…
その時、突然テーブルに置いてあったユキ君の携帯が鳴り出した。
ロックテイストの激しい曲が流れては一回りして止まり、また流れる。
それを数回繰り返しているうちに電話が途切れた。