不良だらけの危険なバイトッ☆
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SIDE隼人
RRRRR
RRRRRR
"おかけになった電話は電波の届かないところにいるか…"
プツンッ
「出ねえ…」
何回かけてもでない、ここに来もしない。
腕時計の針は刻々と時間を刻んでいる。
何やってんだよ…
飛行機が飛び立つ大きな音がするたびに上空を見上げる。
来る気がなくなったか?
いや違うだろ。
あいつの態度が嘘なはずなんてない。
昨日までの笑顔が、今朝の電話が偽りなわけない。
あいつが嘘をつくのをが下手なことは俺がよく知ってる。
それでも現れない現実に心が焦る。
かき消しても嫌な予感が晴れない。
じゃあ…どうして?
俺の頭の中に浮かんだ奴の顔は、ただ一人だった。
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SIDE莉子
「過労…?」