不良だらけの危険なバイトッ☆
「ほら、また無茶するから…。ちゃんと連れていくよ、行こう…加奈子のところに」
先生が身なりを整えながらそう言った。
先生は車イスにユキ君を乗せる。
「莉子さん、辛いかもしれないが君はここで…」
「嫌です!!ユキ君をもう一人で辛い目に合わせたりなんかしないっ」
「…」
ユキ君は何か言いたげだったけど黙っている。
もう、荒んだ目に色はなかった。
「わかったよ、着いてきなさい」
先生はそう言うと車イスを再び押し始めた。
長い廊下を歩いて、エレベーターをいくつも乗り継いで…
辿り着いたのは手術中のランプが消えた、静かな部屋。
そこに加奈子さんは眠っていた。