不良だらけの危険なバイトッ☆
声が消えそうになるけど…ユキ君のこと、見失わないように。
ユキ君は目を見開いたまま、そのまま動かない。
ユキ君の瞳に映ったあたしの姿が揺れる。
大きくて小さな肩は微かに…それでも確かに震えていたんだ。
「…バカなこと、言ってんじゃねえよ」
言葉とは裏腹な弱々しい声。
そしてそのままユキ君はふらつく。
「ユキ君…っ!!!」
ボスン…ッ
あたしの肩に頭を預けるように倒れこんでくる体。
耳元では不規則な吐息が聞こえてくる。
「大丈夫…っ!?」
「……バカやろ…重いだろ、はな…せっ」
「やだ、離さない」
「…何…言ってんだよ…」
それでもあたしの力じゃユキ君のような大きな体は支えられない。
うう…重い。
そのままあたし達は静かに倒れこんだ。