不良だらけの危険なバイトッ☆
同じことを思ってくれていたのか、ユキ君があたしの手を握った。
「莉子は…さ」
「ん?」
「ずっと俺の隣にいてくれるの?」
「いるよ…ずっと」
「そうか」
ユキ君らしい、冷めた言葉。
それでも初めてあたしに見せた微笑みと同じ、優しい笑い方。
それだけで十分だった。
もっと笑っていてほしいと思う。
それがあたしの願いだった。
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SIDE雪夜
笑っていても、少しずつ衰弱していく加奈子の姿をただ見ているしかできない。
時間がなくなっては病院の請求書の多額の支払いに焦る日々が続く。