不良だらけの危険なバイトッ☆
結局反対方向に歩いたあたし達はすぐに家の方に戻ってきてしまって…。
「あっれ?ユキ、莉子ちゃん?」
家の前でちょうど玄関を出た服部さんに見つかってしまった。
「学校行かないでどこ行くのっ♪」
ニヤニヤとしながら肩を叩かれたユキは不機嫌そうに「別に」と呟く。
「つれないなぁ、莉子ちゃんもそう思わない?」
そのままあたしとユキの間に割って入るように話しかける服部さんにユキがどんどん苛立っていくのがわかる…。
「え、えーっと…」
横目でユキの表情をうかがいながら返事に困っていると
「って、三人して何してるの!!学校は!?」
マスターが鬼の形相で店から飛び出してきた。
「や、やべ!!俺行くわっ!!じゃあな、ユキっ、莉子ちゃん!!」
慌ててバックを持ち上げると服部さんは駅の方向へ走っていく。
あれ…服部さん学校…
学校と反対方向にある駅に向かう服部さんを見て一瞬そう思いかけたけど…
あぁ、そっか。