不良だらけの危険なバイトッ☆
「…ありがとな」
「え?」
「ここに来れたのも、今俺がこうして笑っていれるのも全部、莉子のおかげ」
「そんなこと…」
「そうに決まってる、むしろそれしか考えられない」
そう言って顔を上げたユキ君は笑顔だった。
「だから…さ」
トンッ…
ユキ君はあたしの手を引くと加奈子さんのお墓の前に立つ。
「加奈子」
名前を呼んだ優しい声。
前に眠りながら呼んでいた時と同じ。
「紹介するよ、この人は莉子。俺が愛してる奴で…これから一緒に生きていきたいと思ってる人だ」
「…っ///」
いきなりそんなこと言うから思わず真っ赤になる。
「俺がそんなこと言うなんてびっくりしただろ…?キャラに合わないって自分でもわかってるよ」