不良だらけの危険なバイトッ☆
「…俺も、そろそろけりをつけなきゃな」
「え?」
「……なんでもない」
そう言ってあたしの髪を撫でる。
ユキは遠くを見ていた。
ユキ……
────・・・
「今日で400日、か」
「旦那様…いったいそれは何の日数ですか?」
豪華な書斎。
メイドが花瓶の花を整えながら問いかけた。
「ああ…」
旦那様と呼ばれた男は深いイスに腰掛け、タバコを灰皿に押し付ける。
「私の娘が家出をしてからの日数だよ」
「ま、まぁ。それで、娘さんは今どこに」
「狼の檻の中さ」
「それはひどい」
メイドは手のひらで口元を覆った。
「まあ、それももうすぐ終わりなんだけどな」
「え…それはっ?」