不良だらけの危険なバイトッ☆

「ただ…」


隼人が耳元に顔を寄せる。


「金が欲しかったからだよ」


吐き捨てるように、そう言った。


────・・・

SIDE隼人


「……っ」


莉子が悲しげに、涙を流した。


それでいい。


もっともっと、俺を嫌いになればいい。


…金なんかより、ずっと汚い。


俺がこの組織にいる理由は


何より単純で、絶対に逃れられないものなのだから。


それに…


バタン!!!!


ドアが開く音に振り返った。


「…見つけた…っ」


「待ってたぜ」


王子様のお出ましだ。

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