不良だらけの危険なバイトッ☆

「ユ…キ…」


莉子が呆然と見つめる。


「…はぁっ…はぁ」


必死に探していたんだろう。


ユキの息は最上級に上がっている。


そして…


腰に当てられた、真っ赤な手。


すごい怪我だった。


「随分情けない姿だな」


「…るせっ…はぁっ…莉子を…離せ」


「…嫌だね」


立っているのもやっとの状態のユキに、


この上ない残酷な言葉を浴びせる。


「ユキッ…」


相変わらず、莉子は泣きじゃくっている。


「…はな…せっ」


一歩、一歩と近づいてくる、その足取りさえふらふらだ。

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