不良だらけの危険なバイトッ☆

答えなんて、もう一つしかないに決まってる。


「あたしは…」


「り…こ…っ…ダメだ」


「隼人とパパのところに戻ります」


「よくできました」


クスリと隼人が笑った。


冷酷で、残酷な笑顔。


「……っ」


ドサッ


ユキが地面に倒れた。


「ユキッ!!!!!」


「気を失ってるだけだ、…おい、てめえら」


隼人がドアの方に合図をすると、途端にスーツの男がゾロゾロと部屋に入ってくる。


「そいつの手当をしろ。急げ」


「はいっ、ただいま」


あっという間にユキの傷口の手当をしていく。


あたしはその様子を、ただじっと見つめているしかなかった。


「…莉子」


不意に、隼人から呼ばれた名前。


「今夜」


「え?」


「今夜、屋上で、お前を親父に引き渡すことになってるから」

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