不良だらけの危険なバイトッ☆

「準備しとけよ」と、隼人は部屋を出て行った。


その後を、付き人達が追っていく。


ユキは担架に乗せられて、一緒に連れて行かれてしまった。


一人残された部屋の中。


窓の外はまだ明るい。


…今夜、パパのところに帰るんだ…。


その事実が、頭の中をぐるぐる巡っている。


家に戻ったら、二度とみんなのところには帰れない。


マスター、服部さん、藤堂君…


もう、みんなに会えないんだな。


いつもあたしを守ってくれて、笑顔にしてくれた。


"ありがとう"さえ言えなかった。


じわりと、瞳の奥が熱くなっていく。


そして…


"り…こ…っ…ダメだ"


ユキ…


ごめん。


苦しそうな表情が忘れられない。

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