不良だらけの危険なバイトッ☆
みんなの笑顔が温かい。
「ありがとうございます…」
ベットから起き上がると、そこは病室だった。
記憶は屋上から飛び降りたところまでしかない。
見つめる先の手のひらは、自分の意志通りに動いた。
あたし…生きてる。
助かったんだ…
でも…
「……」
もの凄い違和感を感じる。
儚く、何かが消えてしまいそうな…
そんな胸騒ぎ。
「あの…、ユキは?」
「………っ」
あたしの言葉に、みんなの表情が一気に暗くなる。
「……ユキは今、別の部屋にいるよ」
「……え」
……ユキ?
「連れてってください!!」
思わず立ち上がる。
「莉子ちゃんっ落ち着いて…まだ本調子じゃないんだから…」
「今すぐユキの所に連れてってください。お願いします」
もう、涙が止まらなかった。
早く…
早くユキに会いたい。
「わかったよ」
マスターがうつむいた。