不良だらけの危険なバイトッ☆

────・・・

SIDE雪夜


愛しい彼女は、泣いていた。


本当は笑顔が見たかった……


でもそれは、俺を選んでくれた彼女を1人にしてしまう、代償かもしれないな….。


なんて思いながらも、


…天を仰いでみたりする。


天井の向こうはきっと星空。


その下、


遠くで1人戦い続ける、バカな男が思い浮かんだ。


まあバカって言っても、俺も同じか。


好きな奴を守るためならなんだってできる。


……結局は似た者同士だな。


でも、約束は果たしたぜ。


悔しいけど、俺にはもう力が残ってない。


莉子を守れるのはお前だけだ。


なぁ、隼人………




意識までもが途切れ始める。


ジラジラと、走馬灯のように駆け巡る記憶。


でも、目が開くなら、


この手に力が入るなら、


一秒でも長く、莉子を見つめていたい。


「愛してる」


振り絞った言葉。


あれ……?

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