不良だらけの危険なバイトッ☆
「莉子ちゃん…!」
肩に触れたマスターの手。
「……っ」
泣いていた。
マスターも、服部さんも、藤堂君も。
落ちる涙を拭うこともなく、
ただただ泣き続けていた。
「ユキ…っ!!!」
そんな彼らに飛びついて、あたしも泣いた。
「…っユキ…っ…うっ」
顔を上げることができない。
ユキの寝顔を見る度…、
逃れられない現実が見えてしまうから。
────・・・
でも…、
泣くことしかできないあたしには見えていなかった。
同じ時間に戦い続ける
あの人の姿が。
そして、
ユキの想いが………