不良だらけの危険なバイトッ☆
一瞬の出来事だった。
強い力で体が地面に押し倒される。
狙いがはずれた弾が俺のすぐ横をかすめていった。
「…ヒクッ…うぅ…ッ…」
「り………こ………」
幻なんかじゃない…
名前を呼ぶと、莉子は俺にきつく抱きついてきた。
覆い被さって、莉子の髪が首元に触れる。
小さな肩は、震えていた。
「なんで…」
消え入りそうな声でやっと問いかける。
「…なんで戻ってきたんだよ」
「死んじゃだめ…」
莉子は泣きながらそう繰り返した。
幸せになってほしくて、
逃がしたのに…