不良だらけの危険なバイトッ☆
* エピローグ
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学校なんて比べものにならないくらいの桜の木々。
風が吹く度、青空には花びらが舞い上がる。
幻想的なその景色の向こうに見える、海と街。
「久しぶりだな」
隼人はまるで目の前に"彼"がいるかのように語りかける。
「ユキ…」
そう呟いて、静かに手を合わせた。
前にユキが連れてきてくれた場所。
そして、彼が生まれ育った街。
ここは…ユキのお墓。
加奈子さんと同じこの丘の上にユキは眠っている。
手を合わせる隼人の背中の後ろであたしも目を細めた。
会いたかった、
ユキ…。