不良だらけの危険なバイトッ☆
「え…?……っ」
あたし達は言葉を失った。
隼人の腕に抱き寄せられて、見える景色の向こう。
風に舞い上がった花びらが空に広がっていく。
そしてはらりはらりと、辺り一面に桃色の雪を降らせた。
その花びらの一つが
あたしの手の中に落ちる。
「桜の雪……
いや…」
ぽつりと呟いたあたしを見て隼人が微笑んだ。
きっと同じことを思っていたんだろう。
「「ユキ…」」
二人の声が重なって、彼の名前を呼んだ。
以心伝心。
まるでそんなあたし達を祝福するかのようにいつまでも花びらは舞い降りる。
「きっとユキが応援してくれてるんだね」
「そうだな」
あたし達は笑い合った。