不良だらけの危険なバイトッ☆

ドアを開けるとチャリーン、といつもの音がする。


「おかえり~、遅かったね」


懐かしい匂いと、マスターの笑顔。


「…久しぶり」


少し照れくさそうに隼人がうつむく。


あたしも隼人もこのカフェを出てから、1年が経っている。


「何照れてるんだよ、らしくないな~」


それでもマスターは変わらない笑顔で接してくれる。


いつだってここに来ればほっとするんだ。


安心できる所、心を癒やせる所…。


あたし達の帰る場所はいつだってここにある、


そんな気がした。


「早く~!!!料理冷めちゃうよ!!!」


藤堂君の声に呼ばれて、テーブルに着く。


ケーキにチキンにパスタにグラタンに…、食べきれないほどの御馳走が並んでいた。


「今日はみんなの卒業祝いだもんね、俺とマスターで頑張っちゃった」


得意気に服部さんは言う。

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