不良だらけの危険なバイトッ☆
「すごい~!!美味しそう~!!」
ほっぺたが落ちそうになる。
「ほらほらコップ出して、シャンパン入れるよ!!」
あたしはそれを受け取って一人一人に手渡していく。
マスターに、服部さんに、藤堂君に、隼人に、あたしに…
あれ…6つ?
1つ多い…?
指でコップを数えなおすあたしを見て、マスターが微笑みながらテーブルに写真立てを置いた。
「それは、ユキの分」
「あ…」
写真の中のユキは変わらない笑顔でこっちを見ている。
なんだかその光景がうれしくて…。
「…はい、ユキ」
あたしは笑顔で写真の前にコップを置いた。
「みんな渡った?それじゃあ、遼と隼人、莉子ちゃんの卒業を祝って」
「「「乾杯~」」」
…昔からずっとレールを敷かれた人生を歩んできた。