不良だらけの危険なバイトッ☆
って
「藤堂君っ!!」
藤堂君はグラウンドのかなり奥の方まで行ってしまっている。
その後ろ姿は犬の様でしっぽなんか生えてそうだ。
あたしも慌てて後を追いかける。
「あ、莉子ちゃんこっちこっち~!!」
ちょっと走っただけでへとへとのあたしに対して藤堂君はキラキラした笑顔。
疲れなんてこれっぽっちも感じさせられない。
すごいなあ…。
あたしが体力ないだけなのかな?
呼吸を整えながら、膝についていた両手をゆっくりと離した。
グラウンドのサッカー場では…
「練習試合?」
紅白のゼッケンをつけた選手たちが試合をしていた。
「そうだよ、今日は県でベスト4のチームとやるんだって」