純血のヴァンパイア
ヤバい、夢中になりすぎて吸いすぎた。

「ゴメン。大丈夫、燐?」


燐の身体を離そうとすると、すがりつくように

私の肩に頭を乗せる。

「一人で悩まないで。俺達、優の味方だから」


燐だけじゃない。

ココに居ない、蓮にも心配を掛けてしまった。


今日、蓮はお父様に先日の件を報告すべくヴァンパイア界に行っている。

同胞が雪兎の存在に気が付いてしまった。

もう、隠し通すことは出来ない。


本来なら、私が行かなきゃいけないんだけど

蓮が気を利かして、一人で行ってくれた。


しっかりしなきゃ―――

「ありがとう、燐。」

帰ってきたら、蓮にも言おう。

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