純血のヴァンパイア
見回り行かなきゃ――――

気になって行きたい衝動をグッと抑える。

「優月。」

「行こう、蓮。」

何か言いたげな蓮を置いて、闇夜へ跳んだ。



夜も更け、電灯も消えた公園。

それでも月に照らされ、明るい。

そんな中、1つの人影を見付けた。

同胞かと思い目を向けたが、そうではなかった。


雪兎――――?!


そこに居たのは、間違いなく雪兎の姿だった。

燐は?

辺りを見回すが、燐の姿はない。

何やってるのよ、燐。
< 110 / 237 >

この作品をシェア

pagetop