純血のヴァンパイア
「あなた、よろしいんですか?」
小さくため息をつき、父の顔を見つめる母。
「あぁ、あの子は自分で真実を掴み取らねばならぬ。」
「あの子は、本当の事を知ったらどうするかしら。」
優月達が出て行った、扉を見つめ
少し悲しそうな顔をしている。
「どうだろうな。ワシを軽蔑するかもしれんな。」
「あなた・・・」
「どちらにせよ、優月に王位は継がせぬ。真の後継者に王位を戻さねばならぬ。」
それが、ワシがアイツに出来る唯一の報い――――――