純血のヴァンパイア
10.遠い記憶と約束
白い雪に覆われた街並み
その街の外れ
森を抜けた先に、大きな洋館が建っている。
『お兄ちゃん』
そう、ここにはお兄ちゃんと呼んでいた
男の子が住んでいた――――――
でも、ここがどこの街なのか
いつ頃の事なのか、思い出せない。
『優ちゃん』
私のことを、そう呼んでいた。
明るい笑顔と、深いアメジストの瞳。
それだけは覚えている……ような――――
『大きくなったら、私お兄ちゃんのお嫁さんになる』
え―――――――
その街の外れ
森を抜けた先に、大きな洋館が建っている。
『お兄ちゃん』
そう、ここにはお兄ちゃんと呼んでいた
男の子が住んでいた――――――
でも、ここがどこの街なのか
いつ頃の事なのか、思い出せない。
『優ちゃん』
私のことを、そう呼んでいた。
明るい笑顔と、深いアメジストの瞳。
それだけは覚えている……ような――――
『大きくなったら、私お兄ちゃんのお嫁さんになる』
え―――――――