純血のヴァンパイア
「ねぇ、優月。この指輪についてる石。なんだか分かる?」

指輪を、優月の目の前に差し出して見せる。

「石の事なんて、分からないよ。」

ぷぅーっと頬を膨らませる優月。


ふふ、可愛い顔しちゃって……


「この石、ムーンストーンなんだって。」

「ムーンストーン。月の石……?」

「そう。石にはそれぞれ意味があってね。この石の意味は“愛を伝える石”って言われてるんだ。」

「え?愛を伝える―――――」

僕の目を首を傾けたまま見つめて来る。

その瞳の中には、僕が写っているのが見える。


やっぱり、緊張するな。

僕は、1つ深呼吸をして、優月の身体を僕の正面に向けて

一番優月に伝えたい、大切な言葉を言った。


「優月、僕と結婚して欲しい。これからも、ずっと傍に居て欲しいんだ。」


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