純血のヴァンパイア
一瞬、下にいる同胞たちの事が頭を過ったけど

このまま引き下がるわけにはいかない。


「そんなにイヤなのか?」

「絶対に嫌です。」

「そこまで言うのなら、仕方がない。」

はぁ~と深くため息をつく父。


良かった、分かってくれた…意外と簡単に―――

「なら、この1年でワシが納得する男を連れてこい。」


引き下がるわけないか―――はぁ~。

あり得ない…。

だって、その1年間は人間界に行かなきゃならないんでしょ?

どうやってそんな人を見つけるのよ?!

しかも、お父様が納得って、私の事無視してるじゃない?!

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