花火前線

ようやく玄関のことろまで来た私。

外はパラパラと雨が降っていた。

李斗先輩は困ったような顔をして

突っ立っていた。


「佐澤さんちゃんと傘持ってる?」

「あ、持ってないです…朝は天気が良かったので…」

「じゃあ、オレが持ってる折りたたみ傘貸すよ」


え…?
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