花火前線

不安にさせちゃいけない。

そうだ、オレは元々…

花菜が好きだったんだ。

好きな子と付き合えてる。

それだけで十分じゃんか。

これ以上、アイツに何を求めても

きっと、無駄だ。

オレ、分かってた。

アイツがオレの事を想ってくれてること。

オレなんかを好きになってくれてありがとう。


「あの、これ借りたいんですけど…」


カウンターの前に立ち、そういう男。
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