【完】白のあなたに恋をする
逃げ続けて一体何分かかったんだろう…?
そのくらい、時間も分からないくらいに私たちはただひたすらに逃げていた。
「はぁっ…はぁ、よし、もう来ないな…
おい…、皆大丈夫か…?」
走ることを止めた途端、自分はもちろん、皆の息が荒くなっていたのがわかった。
その中で一番辛そうに息をしていたのは
白だった。
「は、白っ…白!!だい、じょうぶ!?」
「う…」
走ってて今までよく分からなかったけど、
白は血だらけで、とてもじゃないけど見ていられないくらい弱っていた。
「白!?お前っ、発作が…!!!」
「発作…?」
「はぁ…うるせぇぞ、宏…余計、なことい、うな…っっ」
「白!!喋らないでっ!!」
「杏…心配、す、んな…」
ドタッ…!!
「白!!!」
心配するなと、いった瞬間白は倒れた。